9月13日(土)午前10時、江西省初上陸。
南昌・昌北空港からバスで九江市へ。
廬山行きの直行バスは無いので、九江で乗り換える。
午前11時に九江到着。
バスターミナルで廬山行きのバスのチケットを買おうとしたところ、
次のバス=11時40分初は既に満席。
じゃぁ、その次は?
…13時40分。
かなり間が開くが、ここは全く知らない土地。
下手にタクシーに乗ってぼったくられたり、増してや
変なところに連れてかれたりするリスクを考えると、
プラス2時間待ってでもバスに乗った方が賢明と判断。
バックパックを背負い、九江の街を練り歩く。
特にこれといった観光地がなくても、
知らない田舎町を歩くのは意外と楽しい。
さびれた
国営食糧工場の跡地。
今は稼動しておらず、中に適当に人が入って住んでいるようだ。
決して「廃墟マニア」ではないが、このさびれ方は実に素晴らしい。
別の裏路地では、
酒樽発見。
ていうか、
今なに時代?こんなアナログな酒屋があるとは…。
バスターミナルの近くまで戻り、適当なローカル食堂に入る。
看板のメニューのトップを飾る
「九江魚塊」が気になって仕方がない。
「九江魚塊」、やっぱり九江に来たら外せないよね!
これが九江名物、
「九江魚塊」。
その正体は、
酢豚の魚版だった。
魚の味はまずまずで、変な腐臭とか泥臭さは感じられず、普通に美味しく食べられる。
ただ残念なのは、
野菜に火が通っていない。
まるで野菜嫌いの子供のように、魚だけを箸でつまんで食べることになる。
ビールか飯か迷ってるところに「飲む?」って聞かれたら、頷くしかない。
早くも廬山ビールを発見したが、ここは
南昌アイスビールで。
ビールの味以上に気になったのが、
カップ酒なグラス。
これまで出会った中で最も不衛生と感じるグラスだ。
軽く「ワンカップ大関」な気分に浸りながら、
九江魚塊を肴にチビリチビリとビールを飲る。
知らない街では、車の車種を見るのも面白い。
九江では車高の高いスズキの軽がタクシー車として活躍している。
セダンのタクシーもあるが、こちらもスズキ。
確か重慶のタクシーもスズキだったと思う。
内陸に強いスズキ。このシブいマーケティングには好感が持てる。
その後デパートで月餅を物色したりしているうちに、バスの時間が近づいてきた。
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九江から廬山まではおよそ1時間。
普通の道路を走っていたのはせいぜい最初の10分で、
残りはただひたすら山道をうねうねと上って行く。
直線距離にしたら大したことないだろう。
午後3時、廬山到着。
バスを下りると、ひんやりとした空気が心地よい。
ホテルまでは歩いて行けそうだ。
途中、いきなり素敵なキリスト教会に出くわす。
素晴らしい!これが廬山か。
数分後、今度は
「美廬別墅」。蒋介石の別荘だ。
完全にうろ覚えだが、蒋介石がここにいたときに
第二次国共合作が決まった、みたいな説明書きがあった。
毛沢東もここに来ている。
毛沢東の写真を撮ったところと同じ場所にはイスが置いてあり、
有料の写真撮影スポットになっている。
僕はもちろんカネは払わず、イスのすぐ近くで自分撮り。
対面の周恩来記念館を見学中、ホテルから電話が掛かって来た。
あと数分で行くから待っててくれ。
今回の宿泊先は、
廬山賓館。なかなか素敵な建物ではないか。フロントも綺麗だし。
…そう思ってチェックインを済ませると、
外に出て少し古びた別館に通された。
そういえば電話で予約したときも言ってたな、「別墅」だって。
別館へ向かう途中、
キンモクセイの芳しい香りが鼻を抜ける。
廬山は完全に秋だ。