#09年・清明節の予定 |
4月4日〜6日の3連休、もちろん今年も旅に出る。
今回の目的地は「河北省」。
朝8時虹橋発のCAで北京入り、間髪入れずに
バスで河北省涿州市へ向かう。
涿州は、三国志の始まり「桃園の誓い」が行われた場所。
最近「三国志」を読んで深く感銘を受け、今後の
旅のテーマに「三国志ゆかりの地」が新たに加わった。
三国志の名所巡りは、やはりここから始めるべきだろう。
「桃園」のほかに、張飛を祀った廟もある。
涿州はこの旅最大の目的地だが、
「桃園」と「張飛廟」を見たら終了。半日あれば十分だ。
夜涿州から電車に乗り、およそ3時間掛けて河北省の省都・石家荘へ。
石家荘では、主に正定の寺巡りをする。
何だか最近「寺」に飢えている。
僕は仏教徒ではないが、あの木造寺院の古びた匂いと
線香の香りがときどき懐かしくて仕方がなくなる。
あと、石家荘と聞いて思い出すのが…
「毒入りギョーザ」の天洋食品。
「メラミン牛乳」の三鹿乳業。
あまり悪ノリしすぎると身に危険が起こりうるので、
外からチラ見する程度に留めたい。
最終日の6日。石家荘から朝の新幹線で北京へ移動。
(所要時間2時間)
北京には何度も来たことがあるが、
今回はあの「パクりテーマパーク」として
有名な「石景山遊楽園」へ行ってみたい。
間もなく空港へ行くタクシーが迎えに来るが、実は昨夜寝ていない。
(午前2時に飲み会から帰ってきて、今までネットで旅の下調べ等していた。)
移動中恐ろしい眠気に襲われること確実である。それが少し楽しみだったりする。
#桃園の誓い(09清明節1) |
4月4日(土)。
旅行の前日は興奮してなかなか寝付けないものだが、
徹夜で出発するのは今回が初めてである。
まずは虹橋空港から朝8時発のCAで北京へ向かう。
機内では、清明節のお菓子「青団」を。(上海で買って持ち込んだ。)
ネバネバと歯にまとわりつく真緑の団子は、草の香りが仄かに香る。
中の餡はこってりで、甘さは控えめ。季節のお菓子っていいよね。
北京首都空港からリムジンバスで中心部へ。
ヨダレ垂らして爆睡。
最初の目的地は、河北省涿州市。北京はあくまで中継点である。
中国のサイトで下調べした情報によると、涿州には
「天橋」から出ている路線バス「917番線」で行けるらしい。
正確には「917支4」。このバス停は天橋南大街ではなく、
北緯路沿いにある。(南緯路かも…とにかく、劇場がある通り。)
北京=アウェーの僕にとってはかなりわかり辛い場所にあった。
―午後2時、涿州市到着。北京からおよそ1時間半、意外と掛かった。
実はこれが河北省初上陸で、今回河北省を目指した理由の一つでもある。
あまり時間に余裕がない。
路上で適当にタクシーを捕まえ、桃園の誓いの地=「三義宮」を目指す。
タクシーはメーター無し。運転手の言い値は、
バス停→三義宮→張飛廟→涿州駅のチャーターで50元。
距離感は全然わからんが、まぁ妥当な値段だろう。
遂に来た、「三義宮」。
二つ目の門を潜ると、関羽&赤兎馬、劉備の人形が両脇に立っている。
冷静に考えると非常に「ちゃちい」作りだが、すっかり感情移入。
更に前へ進み、一番奥の本殿へ。
おぉぉ、劉備!
中心に鎮座するのは、やはり劉備の巨大な像。
ここでは劉備、関羽、張飛らが神仏のように祀られている。
脇に座っていた僧侶の爺さんに勧められるまま、像の前で三度礼をする。
続いて、爺さんが差し出してきた棒のおみくじを引く。
「おぉ、"上上神簽"!ちょっとこちらに来なさい。」
爺さんが最初に座っていた机で、おみくじの説明を受ける。
「あなたの運気は上向きです。今から120日後に必ずいいことがあります。」
おぉ、いいじゃないか!
と思ったら、二言目には…
「お布施を下さい。300元、600元、900元。少しでもいいです。」
Min300元?冗談じゃない。
何度か断ったが、爺さんはしつこく食い下がってくる。
…やっとの思いで爺さんの手を振り切り、再び本殿の観察。
劉備の右側には、関羽。
その脇には、軍師の人形が並ぶ。
手前は諸葛亮と龐統。
劉備の左側には、張飛。
その脇には、武将の人形が並ぶ。
手前は趙雲と黄忠。
吉川英治の小説を思い起こしながら、それぞれの像の前で感慨に浸る。
…さっき断ったお布施の件が心に引っかかっている。
ここで幾ばくかの金をケチったがために
幸運を逃しては、元も子もないのではないか。
真面目にそう考えた僕は、結局100元札1枚を爺さんに渡した。
爺さん、さっきの説明書きをもう一度見せてくれ。
120日後に起こる「いいこと」って…遂に彼女ができるのか!?
過剰な妄想を膨らませながら、本殿を出る。
来た!ここが「桃園三結義」=「桃園の誓い」が行われた場所である。
生まれた日は違えど、同年同月同日に死なんことを願う。
三国志はここから始まった。3人の雄姿に思いを馳せ、胸が熱くなる。
そばには家族連れの観光客(娘姉妹&父母)とガイドがいた。
この家族連れに便乗し、ガイドの話に耳を傾ける。
ガイド「石碑の下の石は、3人が実際に跪いたところです。」
娘「ありえな〜い。」
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いまエクセルで計算した。
4月4日(土)の120日後は、8月2日(日)。週末である。
この日に何が起きるのか、改めて報告したい。
あの爺さんというより、劉備のご加護を信じている。