4月3日(土)、貴陽市。
黔霊公園内の動物園&遊園地を散策中。
どういうわけか、
さびれた施設であるほどテンションが上がってしまう。
我ながらいつの間にこんなひねくれた性格になってしまったんだろう。
こういうお化け屋敷とか。
イエスキリストと志村けんを足して2で割ったような面構えとか。
ギエェ〜!(笑)
10元でこのクオリティはある意味凄い。
そして更に驚きのスポットが。
人蛇同居動物館。
これは凄い。
何が凄いって、この
セクシーな美女!
グラマラスな美女の肢体に無数のヘビが絡みついて…
あぶない妄想が止まらない。
生唾を呑み込み、胸の高鳴りを抑えながら、恐る恐る中へ入る。
次の瞬間、目の前には信じられない光景が広がっていた。
美女は?
小屋の中では
ぽっちゃり目の小学生がいかにも退屈そうに雑誌を読んでいる。
ご丁寧にテレビとDVDまで置いてあるし。巨大なヘビの存在を全く気にも掛けない
その様子は確かに凄いと言えば凄いが…。
あぶない妄想は一瞬で脳内から消え失せ、
代わりにこの小学生への憐れみの気持ちが沸き上がる。
虎のオシッコ売ります。
風湿関節炎を治す、
聖なる薬だって。
思わず
「黄金聖水」という単語が頭に浮かんでしまった(失敬)。
そろそろ爽やか路線に戻そう。
園内の売店でサルのぬいぐるみを購入。
オシッコをひっかけられたのもいい思い出だ。
―黔霊公園を出て次に向かったのは、郊外の「花渓公園」。
レンタサイクルで園内を走り回ってみたが、これと言った名所や面白スポットは見つからず。
加えて小雨もパラつき始めたので、ものの15分ほどで立ち去る。結果論だけど
タクシーで片道40元かけてこれだったら、黔霊公園にずっといた方がよかった。
花渓公園から路線バスで貴陽市内へ戻る。
北海道浴場。
ここでひとっ風呂浴びていこう。大浴場が気持ちいい。
しかしこの門構えといい、休憩室の内装といい、従業員の制服といい、
完全に
「ベストキッド」の世界である。がんばれ、なんちゃってニッポン。
その後貴陽のシンボル
「甲秀楼」を駆け足で回り、お楽しみの晩飯。
合群路の屋台街。
写真では判り辛いが、両脇の歩道には地元料理の屋台が隙間なく軒を連ねている。
その中の割と大きめで客がたくさんいる店へ入る。
今夜は貴州名物
「酸湯魚」にトライしてみよう。
おじさん、活きのいい魚はいるかい?
ナマズ!
いいねぇ、こいつを酸湯魚にしてくれ。
色とりどりの串焼きの素材。
おじさんのおススメに従い、貴州名物の油揚げみたいな豆腐と、臭豆腐を注文。
あと「押さえ」で羊肉串。
酸湯魚。
ここへ菜っ葉と大豆モヤシを鍋の要領で後から入れる。
「…!!」旨い。
酸っぱくて辛い、まるでタイの
トムヤムスープだ。
ナマズの淡白な旨味も味わい深い。そしてこのスープの味を
たっぷり吸い込んだ野菜、とりわけモヤシの旨さが半端ない。
茅台ビール! かの有名な「茅台酒」の茅台である。と言っても、アルコール度数は3.3%と低め。
常温だがまだ気温が低いのでそれほど気にならない。疲れた身体に染み渡る。
味は一般的なローカルビール。
焼き物類は酸湯魚を煮立たせている最中に来た。
まずは黒いタレが掛かってる油揚げの方から。何やら中に具が入っているようだ。
油揚げを炙ったやつって大好きなんだよなぁ。こいつは楽しみ。
大口を開けて油揚げにガブリと齧り付いた、次の瞬間。
「…ぐえっ!」
毒々しい味が口中に広がる。これは
ドクダミの味だ。
小さい頃にドクダミ茶を飲まされたことがあるが、当時から苦手だった。
これは無理。吐き出したいのを堪えて一口目を呑み込むのが精一杯。
赤い粉が掛かってる臭豆腐はどうか。
最初は唐辛子かと思ったら、
漢方みたいな変な味がして
臭豆腐の味を引き立てるどころか邪魔している。
臭豆腐そのものも臭みがなくてただの豆腐みたいだ。
加えて、羊肉串も思いのほかイマイチ。
一応全部食べたが、どうも焦げ臭いし、スパイスが足りない。
過去に食べた羊肉串を物差しにして考えると、やはり納得がいかない。
というわけで、この日焼き物類はほぼ全滅という無惨な結果に終わった。
最後に飲んだ酸湯魚のスープは、ナマズや野菜の旨味が凝縮されてて最高に旨かった。