上海朝風呂集団有限公司

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2010.10.11 Monday / - / - / -
#貴州初上陸(10清明節1)

4月3日(土)。
3度目の清明節、今年の行き先は「貴州」。
夢の全省制覇に向けてまた一歩前進だ。

―上海虹橋空港。
気のせいか、いつもより人気が少ない。
手前側の入口はなぜか全部閉鎖されている。おかしいなぁ…。

奥の方・国際線の入口の前まで歩いて来て、ようやく事態が呑み込めた。


…第2ターミナルか!!


3月16日以降、全ての国内線(春秋航空除く)が第2ターミナルに移ったとは…。
さすがに第2ができたこと自体は知ってたが、国際線が移ったんだろうと勝手に思い込んでいた。

上海在住の、しかも中国国内旅行の熟練者を自負する人間にとって、これはあり得ぬ呆け。
いかに普段世俗に疎い暮らしを送っているかをまじまじと思い知らされた。

第2ターミナル行きのシャトルバス乗り場を見つけたのは、まさにバスが発車したその直後だった。
30分に1本、所要時間30分だと?次のバスでは間に合わないじゃないか。
背に腹は変えられぬ。恥を忍んで第1から第2までタクシーで移動する。
こんなに距離が離れてるとは思いもよらなかった…。

―上海虹橋空港・第2ターミナル。
ワックスでピカピカの床が行き交う人々を鏡のように反射する。
広々とした第2ターミナルでの各手続きは実にスムーズで、
自動チェックイン機から安全検査通過まで僅か数分しか掛からなかった。


―10時40分に貴陽到着、貴州省初上陸。

リムジンバスと徒歩で宿泊先のホテルまで移動。チェックイン後、すぐ近所の
別のホテルに入っている旅行代理店で翌日の1日観光ツアーの手配を済ませる。
「これも経験の成せる業だな。」ここまで全く淀みない流れ、ムダな動き一切なし。
虹橋でターミナルを間違えたことなどすっかり忘れ、ひとり自己満足に浸る。

勢いそのままに小吃街へ突撃。軽く昼飯を済ませよう。


蒋記老素粉。
始めて訪れる場所でも、食堂の看板を注意深く眺めていれば、その街の
名物が何かは大よそ察しがつく。そして貴陽でよく見かけるのは「老素粉」。
とはいえ、実物がどんなものなのかは実際に頼んでみないとわからない。


老素粉。
茹でたビーフンに唐辛子(ラー油)や複数の具材を混ぜ合わせて食べる料理。
「素」なので肉類の具は追加料金が掛かるが、唐辛子と野菜系の具は入れ放題。
写真は唐辛子と酸菜を後から自分で追加した状態のものである。

卓上の酢と醤油を回しかけ、ムラなく混ぜ合わせて食べる。


「…!!」

ツルツル・プリプリのビーフンに、焦げた唐辛子の香ばしい香りと辛味。
酸菜やピーナッツなど様々な具材の味と食感が旨味を一層引き立てている。
ラー油の油分で満足感も得られ、お酢が全体の味にメリハリをつける。
絶妙のバランス。素晴らしい完成度。全国にあってもおかしくない名小吃と言える。

さっきからバシバシ写真を撮ってニヤニヤしてる僕が気になったのか、
店のおばちゃんが声を掛けてきた。

「あなた、どこの人?」

日本人ですけど。

「え?ユーピン?どこそれ?」

2,3回言い直したが、おばちゃんは最後まで首を傾げたままだった。
確かに貴州はかなり言葉訛りの強い土地ではあるが、これは僕の発音の問題ではなく
おばちゃんの頭に日本人が来るという発想自体が浮かばないほどこの店に外国人が来る
機会が少ないこと、そして何より僕の風貌が日本人に見えなかったということだろう。



路線バスで市内の観光地・黔霊公園へ。
それにしても凄い混み様だ。

ロープウェイで山を上り(途中の景観が驚くほど美しくない)、徒歩で下る。
ロープウェイの券は往復で買ってしまったが、下りはどうやら必要ないっぽい。


弘福寺。熱心な参拝客で賑わっている。


龍の形が彫られた石版に人々が群がり、競い合うようにペタペタと手で触っている。
この龍に触るとご利益があるってわけか。

ところで、表面の水が赤茶色に濁っているのはなぜだろう。
手垢じゃこんな色にならないと思うが、不衛生なイメージは拭えない。
僕は指一本だけ軽く触れてその場を去る。

―寺を出て園内を歩き回っている最中、突然右肩のあたりに水が落ちてきた。

驚いて上を見上げると…





サルの小便だった。

バッグまで小便まみれじゃないか。勘弁してくれよ(笑)。

園内には野生のサルがたくさん棲んでいて、しばらくの間「サル撮影」に没頭する。
そういえば昔「サルゲッチュ」なんていうゲームがあったなぁ…そんな下らないことを思い出す。

どのサルも動きがすばしっこくて、なかなかいいアングルに収まらない。



坂道を下り、動物園の方向へ歩くと、フワフワ(子供の遊び場)が見えてきた。


通称「ディズニー(廸斯尼)楽園」。
これはもう「別物」。本家とは全く関係ないオリジナルと判定していいだろう。
テレタビーズっぽいのとか紛れてるし(笑)。無邪気に遊ぶ子供たちが愛おしい。

更に奥へ進み、動物園に到着。
さっきのディズニー楽園からそれらしい予感はしていたが、目の前には
僕の大好きな「さびれた遊園地」ワールドが広がっているではないか。


このゴリラ自転車、しかも現役である。
これが稼動してる様を思わず動画で撮影してしまった。

動物園にはどんな動物がいるんだろうか。今のところ鳥類ばっかりだが…。


「…!!」


馬鹿。
強く意識しないと正しく訓読みできない、ウマシカ。
噂には聞いていたが、実物を見るのは恐らく初めてだ。意外とレアな動物がいるじゃないか。


なるほど。
確かにウマとシカが混ざったような動物である。そんなに違和感もない。
(すなわち、全く違和感がないわけではない。)



ごめん。

さっきからずっと言いたかったんだけど、
お前ら本当に、揃いも揃って…


バカばっかりだな!

2010.04.05 Monday / 旅行-貴州 / comments(0) / trackbacks(0)
#貴陽の怪所・怪食(10清明節2)
4月3日(土)、貴陽市。
黔霊公園内の動物園&遊園地を散策中。

どういうわけか、さびれた施設であるほどテンションが上がってしまう。
我ながらいつの間にこんなひねくれた性格になってしまったんだろう。


こういうお化け屋敷とか。
イエスキリストと志村けんを足して2で割ったような面構えとか。


ギエェ〜!(笑)
10元でこのクオリティはある意味凄い。

そして更に驚きのスポットが。


人蛇同居動物館。

これは凄い。

何が凄いって、このセクシーな美女!

グラマラスな美女の肢体に無数のヘビが絡みついて…あぶない妄想が止まらない。
生唾を呑み込み、胸の高鳴りを抑えながら、恐る恐る中へ入る。

次の瞬間、目の前には信じられない光景が広がっていた。








美女は?

小屋の中ではぽっちゃり目の小学生がいかにも退屈そうに雑誌を読んでいる。
ご丁寧にテレビとDVDまで置いてあるし。巨大なヘビの存在を全く気にも掛けない
その様子は確かに凄いと言えば凄いが…。

あぶない妄想は一瞬で脳内から消え失せ、
代わりにこの小学生への憐れみの気持ちが沸き上がる。



虎のオシッコ売ります。
風湿関節炎を治す、聖なる薬だって。
思わず「黄金聖水」という単語が頭に浮かんでしまった(失敬)。


そろそろ爽やか路線に戻そう。
園内の売店でサルのぬいぐるみを購入。
オシッコをひっかけられたのもいい思い出だ。

―黔霊公園を出て次に向かったのは、郊外の「花渓公園」。

レンタサイクルで園内を走り回ってみたが、これと言った名所や面白スポットは見つからず。
加えて小雨もパラつき始めたので、ものの15分ほどで立ち去る。結果論だけど
タクシーで片道40元かけてこれだったら、黔霊公園にずっといた方がよかった。

花渓公園から路線バスで貴陽市内へ戻る。


北海道浴場。
ここでひとっ風呂浴びていこう。大浴場が気持ちいい。
しかしこの門構えといい、休憩室の内装といい、従業員の制服といい、
完全に「ベストキッド」の世界である。がんばれ、なんちゃってニッポン。

その後貴陽のシンボル「甲秀楼」を駆け足で回り、お楽しみの晩飯。


合群路の屋台街。
写真では判り辛いが、両脇の歩道には地元料理の屋台が隙間なく軒を連ねている。
その中の割と大きめで客がたくさんいる店へ入る。

今夜は貴州名物「酸湯魚」にトライしてみよう。
おじさん、活きのいい魚はいるかい?


ナマズ!
いいねぇ、こいつを酸湯魚にしてくれ。


色とりどりの串焼きの素材。
おじさんのおススメに従い、貴州名物の油揚げみたいな豆腐と、臭豆腐を注文。
あと「押さえ」で羊肉串。


酸湯魚。
ここへ菜っ葉と大豆モヤシを鍋の要領で後から入れる。

「…!!」

旨い。
酸っぱくて辛い、まるでタイのトムヤムスープだ。
ナマズの淡白な旨味も味わい深い。そしてこのスープの味を
たっぷり吸い込んだ野菜、とりわけモヤシの旨さが半端ない。


茅台ビール!
かの有名な「茅台酒」の茅台である。と言っても、アルコール度数は3.3%と低め。
常温だがまだ気温が低いのでそれほど気にならない。疲れた身体に染み渡る。
味は一般的なローカルビール。


焼き物類は酸湯魚を煮立たせている最中に来た。

まずは黒いタレが掛かってる油揚げの方から。何やら中に具が入っているようだ。
油揚げを炙ったやつって大好きなんだよなぁ。こいつは楽しみ。

大口を開けて油揚げにガブリと齧り付いた、次の瞬間。


「…ぐえっ!」


毒々しい味が口中に広がる。これはドクダミの味だ。
小さい頃にドクダミ茶を飲まされたことがあるが、当時から苦手だった。
これは無理。吐き出したいのを堪えて一口目を呑み込むのが精一杯。

赤い粉が掛かってる臭豆腐はどうか。
最初は唐辛子かと思ったら、漢方みたいな変な味がして
臭豆腐の味を引き立てるどころか邪魔している。
臭豆腐そのものも臭みがなくてただの豆腐みたいだ。

加えて、羊肉串も思いのほかイマイチ。
一応全部食べたが、どうも焦げ臭いし、スパイスが足りない。
過去に食べた羊肉串を物差しにして考えると、やはり納得がいかない。
というわけで、この日焼き物類はほぼ全滅という無惨な結果に終わった。

最後に飲んだ酸湯魚のスープは、ナマズや野菜の旨味が凝縮されてて最高に旨かった。
2010.04.05 Monday / 旅行-貴州 / comments(0) / trackbacks(0)
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