こんなにすがすがしい(=酒が残ってない)日曜の朝も珍しい。
9時前に虹梅路のサウナを出発し、朝メシの旅に出る。
上海のみならず、中国の至るところで見られるこの看板。
青空と草原の雄大な風景、戯れる牛たち。そして「蘭州牛肉拉面」の力強い文字。
*大抵の店は「正宗」という文字(正真正銘の、ホンモノのという意味)を間に入れ
「蘭州
正宗牛肉拉面」という看板を掲げている。更にインパクト大。
こじんまりした店内に入り、看板メニューの「牛肉面」(小/3元)を注文。
入り口の脇では、店主と思しき男性と16,7歳の少年が手で麺をこねている。
少年の華麗な手さばきで、小麦粉の塊がみるみるうちに細長い麺へと姿を変える。
店内に貼られた「蘭州拉面とは…」みたいな説明書きを眺めてるうちに、麺が到着。
具は香菜、ネギ少々、そして薄い牛肉。
手打ちの麺は滑らかで優しい舌触り。だが、同時に柔らかくコシが弱い。
無類の「カタ麺好き」な僕にとっては、正直あまり好みのタイプではない。
スープは牛骨ベース、あっさりとしたうす塩味。
多少白濁しているのは、麺の湯切りがイマイチなせいか。
ダシが弱めで、具の香菜の香りがスープ全体を支配している。
牛肉は見たまんま。噛み締めると、牛かブタかも判別しづらいような、
チープな味わいが広がる。こういう肉って、案外嫌いじゃない。
(金出して追加しようとも思わんが。)
…味の感想を書くとあまりいい言葉が出てこないが、
看板や説明書きが思い起こさせる、遠く蘭州の壮大なイメージ。
そして、手打ちの「ライブ感」。これらを全部込みで考えると、「アリ」である。