4月に訪れた貴州のメシが忘れられない。
(
http://asablo202y.jugem.jp/?cid=25)
あの唐辛子のストレートな辛味、ナマズの淡白な旨味…思い出すだけで生唾が出る。
上海へ戻ってきた直後から、頭の中では「貴州料理を食べる会」の構想が始まっていた。
―5月16日(日)、決行。
先月末から有志を募り、最終的に男女5人を集めることに成功した。
そのうちの一人は、大学の集まりで知り合った女性ブロガー・shanghaikkoさん。
趣味の「飛行機」に関するマニアックな記述が時折見られるのが印象的だが、
基本はお洒落な飲食店など女性らしい記事が多い。
(shanghaikkoさんのブログ)
http://ameblo.jp/shanghaikkoすなわち、
史上初・夢のコラボ企画が実現したのである。
意外に映るかもしれないが、一度こういう企画をやってみたかった。
黔府。南京西路×烏魯木斉路の貴州料理屋。
複数の候補から「上海 de デート」でも取り上げられたこの店に決定。
店内に入った瞬間、酸湯魚の酸っぱ辛い匂いが鼻腔を刺激する。
―全員揃ったところでオーダー開始。注文は僕に任せてくれたまえ。
人数が多いとたくさんの種類の料理を食べられるのが嬉しい。
酸湯魚の
ナマズ。こうして活きたのを見せてくれると一層食欲が沸く。
青島純生で乾杯!
最高の冷え具合。小さいジョッキのようなグラスがレトロでいい。
涼皮。
まずは軽く前菜を。ツルッと涼しげな食感と粗挽き唐辛子の辛味がよく合っている。
酸湯魚。
円卓の中央にあるコンロで火にかけ、煮えるのを待つ。
いつもは写真をバシバシ撮っていると仲間から変な目で見られ、少々恥ずかしい思いを
しているのだが、今日はもう一人のブロガーもバシバシ撮っているので非常に心強い。
蒸し鶏。唐辛子の赤と緑が目に映える。
ビジュアルに違わぬ辛さだが、辛いもの好きの僕にはちょうどいいレベル。
熟れた赤唐辛子と若々しい青唐辛子の香りと味の違いが楽しく、個人的に大好きな味付け。
蒸し鶏の旨味が存分に引き立つ。
プイ族名物・
イヌ鍋。
イヌ未経験のshanghaikkoさんには是非召し上がって頂きたい。
「…!!」丹東のイヌとは全然違う。
鮮度が。
独特の獣臭い香りは若干気になるものの、牛のような食感の
肉を噛み締めると、旨いとはっきり認識できる旨味が滲み出てくる。
薬膳系の要素が入ったスープが上手く匂い消しになっているのかもしれない。
貴州辣子鶏。
油でカリカリに揚げてある四川の辣子鶏をイメージして頼んだので、
この炒め物的なビジュアルに正直やや不安を感じたのだが…
「…!!」旨い。これが貴州の辣子鶏か。
鶏肉に
燻製のような香りがついていて実に味わい深い。
唐辛子の辛さとも相まって、ビールが加速度的に進む。
―酸湯魚が煮えてきた。
ナマズと野菜の旨味が凝縮されたスープの
滋味深い味わい。程よい酸味と辛味。
ナマズの身の上品な旨味、脂肪のコク。皮の周りのゼラチン質。
貴州料理を食べるなら酸湯魚は絶対に外せない。
―ふと脇に目をやると、何やら怪しい酒瓶が視界に入った。
「貴州刺梨酒 46°」。
なるほど。
この茶褐色の液体、決して見過ごすわけには行くまい。
受けて立とうじゃないか。
…とっくり!?(笑)
一気に親しみが沸いた。さぁ、みんなで乾杯だ!
「…ぐおぉ!!」こいつは効くぜ!
このちょっと古びた薬膳エキス的な味わいが結構好きで、旅先でも
怪しい酒瓶を見つけたら必ず飲んでいる。素の白酒より飲みやすい。
土豆泥。貴州風マッシュポテト。
そっけない見た目だが、
ダシが利いててめちゃくちゃ旨い。
これ、何のダシなんだろう。魚介の風味も感じられるような気がするが…非常に気になる。
あっさり系の
野菜料理。
スープに入ってるピータンがいい味出してる。
料理はどれも美味だったし、同世代同士で会話も終始盛り上がった。
後半は僕が呼んだ男友達2人の「歴史トーク」。面白くて一同聞き入ってしまった。
気の合う仲間と旨い貴州料理を食べながら酒を酌み交わす。
最高に贅沢な週末の過ごし方である。
shanghaikkoさんを始め、今回集まってくれたみんなに感謝したい。