上海朝風呂集団有限公司

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2010.10.11 Monday / - / - / -
#歓喜、そして寒気(年越し旅行1)
2007年12月29日。
午後1時発のCZで、遼寧省丹東市に初上陸。
北朝鮮との国境、中国最大の辺境都市である。


とても240万人都市の空港と思えないあまりの小ささに、さっそく面食らう。
岐阜の田舎の駅の方がよっぽど立派ではないか。
中央に並べられた植木鉢が何ともいえない哀愁を醸し出している。

市内行きのバスに乗り込み30分、鉄道の駅を越えた辺りで適当に降りる。
この時点で夕方4時過ぎ、空は早くも薄暗くなりかけている。

今回の旅最大の目的は、もちろん北朝鮮。
ぐずぐずしてたら日が暮れて、今日中に見られない。
急げ!北朝鮮の方向に向かって猛然とダッシュ。そして…



キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
リアル北朝鮮、いま眼の前に!将軍様マンセー!!

この勢いで川沿いに停まっている遊覧船に乗り込もうとしたが、
あいにく今日はクローズ。それでもこの胸の高鳴りはなかなか収まらない。

…数分後、興奮が落ち着いてきたと思った次の瞬間、猛烈な寒さに襲われる。

「…寒い!!!」

寒いというか、痛い。顔や手や太股が痛くて、普通の速さで歩けない。
最高気温がマイナス何度という世界。十分に防寒装備してきたつもりだったが、
完全にナメていた。直前でマフラーを置いてきたことが激しく悔やまれる。
このまま観光を続けるのは無理、絶対に無理。

ガイドブックの地図を見ると、ここから宿泊先のホテルはそう遠くない。
タクシーに乗りたくて仕方がなかったが、意地で徒歩でホテルを目指す。

吹き荒ぶ寒風に耐えながら北東へ向かって歩いていると、
「テスコ」という外資系スーパーらしき店を発見。

これはデカい!何という幸運!
暖房の効いた大型スーパーで、防寒具一式を買い揃える。


モモヒキ:ジーパン1枚では太股が凍傷になる。恥ずかしいとか言ってる場合じゃない。
ニット帽:既に1枚被ってるが、万全を期してダブルで装着。
マスク:とにかく顔が痛い。吐く息が上手く還流して顔を暖かく包み込む。
スキーグローブ:手持ちの薄手の皮手袋が全く意味を成さない。これもダブルで装着。

何とかホテルに辿り着き、さっそくモモヒキを装着。(あったかい…)
一息入れて晩飯を食べに行く。
国境の川=鴨緑江沿いに、北朝鮮料理の店があるらしい。


北朝鮮料理の店は思ってたよりも少なく、またこの一帯は
押し並べてどこの店もあまり客が入っていない。
しばらく迷った末、「高麗飯店」という店に突入。
入り口にちゃんと国旗もある。


鴨緑江ビールで乾杯!これは新ブランドの「緑宝ビール」。
水が良いからだろうか、上海近辺のローカルビールよりクセがなく飲みやすい。


キムチ。韓国のキムチと何が違うのか?明確な線引きは難しいが、
ネットで調べた通り「韓国のよりも辛くない・薄味」というのは当たっている。
ここのキムチはよく漬かってて酸っぱく、また比較的薄味なので
酸味がより前面に出てて、個人的にかなり好みの味。


烤牛肉。注文してから出てくるまでの早さにも驚いたが、
この「スーパーの特売品を1パック買って来てそのまま炒めました」的な
庶民的なビジュアル!北朝鮮だからではなく、これはあくまで店の個性だろう。
味付けはプルコギ風。かなり甘めだが、なかなか行ける。

北朝鮮料理といえば、従業員による歌と踊り。
この店にもステージがあったが、ライブは既に終わっていた。
明日のリベンジを期して、タクシーでホテルまで戻る。

とにかく寒いので、これ以上街歩きをする気になれない。
明日の北朝鮮観察に備え、1日目はこれで終了。
2008.01.03 Thursday / 旅行-丹東・瀋陽 / comments(3) / -
#北朝鮮に大接近(年越し旅行2)
2007年12月30日。
まずはホテルの展望レストランで朝食を食べながら、
北朝鮮から昇る朝日を拝む。いつにも増して輝いて見える。


続いて鴨緑江沿いへ向かい、北朝鮮ウォッチングを本格的に開始。


両国を渡す中朝友誼橋の隣に、半分くらいのところで折れた橋がある。
「鴨緑江断橋」と呼ばれるこの橋はかつて、船が通れるように
中央が横に90度回転するというハイテクな橋だったという。
(その後米軍の爆撃を受けて破壊され、今は観光用に整備されている。)


川を挟んで右側が中国、左側が北朝鮮。


橋の先端部まで行くと、臨場感がぐっと増してくる。
写真中央の観覧車は動いていなかった。

先端部には、何と望遠鏡も設置されている。
売店のおばちゃんに3元を渡し、レンズを覗き込む。

望遠レンズの中にどアップで映し出される、北朝鮮の町並み。
これはもの凄い迫力!命懸けで潜入取材に挑む報道カメラマンの気分。
眉間に皺を寄せながら、レンズを睨み続ける。

…人だ!動いてる!!

自転車に乗ったおじさん、赤いダウンジャケットの女の子、川沿いで遊ぶ子供たち…。
決して派手ではないが、みな一様に暖かそうな服装をしており
また特におかしな動きも見られない。いたって普通。

ここから見る限りでは何の不自由もなく暮らしているように見えるが、
それが大規模な演技・見せかけだったとしても不思議ではない。

目が疲れてきたので、橋を戻って遊覧船に乗り込む。


昨日に引き続き、凍えるような寒さ。
ずっと外の席にいたら間違いなく死んでしまう。
船が北朝鮮に近づいたら外に出て一気に写真を撮り、
その前後は中で待機。この作戦で行こう。

今だ!

…氷点下の寒風をダイレクトに浴び、手の温もりなど2秒で消え去る。
歯を食いしばりながらシャッターを押し続けるも、
十数秒後には指が完全にコントロール不能に陥る。


最大の3倍ズームで撮影。
(この日ほどデカい一眼レフが欲しいと思ったことはない。)
右側に人影らしきものが見える。更に拡大すると…


写ってる!船の上に数人、岸に数人。
船の上の人はほぼ全員こちらを見ているように見える。
望遠鏡から覗いた風景よりも、とても暗く悲しい。
逆光だったせいもあるが、本当にそれだけだろうか。

予想以上の成果に満足感を覚えつつ、川沿いの食堂エリアへ向かう。
2008.01.04 Friday / 旅行-丹東・瀋陽 / comments(4) / -
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