#飛騨牛のすき焼(09-10年末年始1) |
12月30日、岐阜県中津川市。
前日の午後6時浦東発・午後9時セントレア着という遅い便で帰ってきた。
最終的に実家に着いたのは午前12時過ぎ。
祖父母と姉で昼飯がてら正月の買出しへ行った後、温かいお茶で一休み。
世界に誇る中津川の銘菓「栗きんとん」。
今回は「七福」ので、祖父母の知り合いからの頂きものだ。
「…!!」
栗と砂糖だけで蒸し上げた中津川の栗きんとん。
素朴かつ上品な甘み。子供の頃から慣れ親しんできたこの味。
栗きんとんを食べ、居間のホットカーペットにごろ寝しながらドラクエ9をやり、
眠くなってきたらそのままうたた寝…贅沢極まる年末の昼下がり。
そして、夜はさらに贅沢。
飛騨牛の霜降り肉。
母親曰く、地元の金融機関に定期預金を入れたらキャンペーンで当たったらしい。
何という幸運! 今夜はすき焼だ!!
プレミアムモルツ。
普段はスーパードライ派の僕だが、たまには流行りに乗ってみよう。
恥ずかしながら今回が初体験。
「…!!」
旨い。ホップの香りが実に素晴らしい。
みんなが飛行機の中でプレミアムモルツを指定するのも頷ける。
我が家のすき焼は非常に大雑把である。
できればよそ様にはお見せしたくない写真だが、
いきなり肉のどアップでは少々不自然なので…。
眩しい。
甘辛い醤油味と黄金色の生卵を纏った霜降り牛。
極上の肉質・脂の甘み。口に含んだ瞬間、思わず天を見上げた。
そこへプレミアムモルツをググッと流し込めば、本当に天へ上ってしまうかもしれない…。
ところが、最初に感じたのは、違和感。
すき焼とプレミアムモルツって、あまり合わないんじゃないか。
あの芳しいホップの香りが、すき焼の味とはどうも上手くフィットしない。
試しにスーパードライの缶を開けてみる。
…完璧だ。
すき焼との相性は明らかにスーパードライの方が上である。
シメは、白飯&赤カブ漬け。
これほど白飯に合う漬物はない。
…今日は酔いが回るのが早い。
家でリラックスしているのと、
中国の薄いビールに身体が慣れてしまったせいだろう。
居間のホットカーペットで再びうたた寝をする。
#カニしゃぶ(09-10年末年始2) |
12月31日。
日本へ帰ったら「ぶっといカニの脚」にかぶりつきたいなぁ…なんてことを
一月ほど前に思っていたら、実家の冷凍室に本当に入ってて驚いた。
ズワイガニ。確かロシア産。
セクシーな美脚。赤い表面に蛍光灯の光が反射し、眩い輝きを放っている。
今年最後のディナーは「カニしゃぶ」だ!
おせちも登場。年越し気分がいよいよ盛り上がる。
昆布で取ったダシに野菜とカニを無造作に投入。
視線はカニの脚一点のみに集中。
…よし、今だ!
口を開いて上から頬張る。
「…!!」
ムッチリと弾力のある脚身を噛み締めると、中からカニ特有の
うま汁がピュルピュルと溢れ出し、「いいわよ、いいわよ」…。
味覚極楽、余りの旨さに吾が輩は失神寸前に陥ったのであった。
―「ムサボリビッチ・カニスキー」小泉武夫先生に捧ぐ。
小泉武夫のコラムだったら間違いなくここは熱燗をコピリンコだが、
僕はまだまだお子ちゃまなので、どんな料理とでもビールがいい。
プレミアムモルツ+おまけの2010グラス。
旨いビールで幸せな年越し。カニしゃぶにもおせちにもよく合う。
たらふく飲み食いした後も、シメは別腹。
魚沼産コシヒカリ。
めったに食べられない、最高級クラスのブランド米である。
心して味わおう。
「…!!」
甘い。コメそのものの甘み。
中国が長いせいか、心に沁みるほど旨く感じる。
おかずは何も要らない。ただコメの味だけを純粋に味わいたい。
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2009年は僕にとって、かなりハードな年だった。
旧正月の黒竜江・国慶節の内蒙古&寧夏など旅行方面や仕事面では
相当充実していたが、上海における私生活では正直あまり冴えなかった。
ただ、既に底は脱したので、来年はもっと良い年になるに違いない。
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2010年1月1日。
日付が変わる瞬間、僕はネットで家族旅行の下調べをしていた。